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高校生になってから知り合い、今では親友とも呼べるようになった葛城瑞樹は、誰とでもすぐ仲良くなるような明るさがあって、運動神経がいい。
そして、イケメンと呼ばれる部類に入る人間。
人を惹きつける何かを持っていて、瑞樹と仲良くなりたい人は数多くいる。
本人に自覚はないらしく基本は俺と一緒にいるけれど、誘われたらサッカーでもバスケでも、スポーツ全般上手いから引っ張りだこで休み時間は忙しい。
俺、浅木雪也は特に何かが出来るわけでもない平凡な人間で、なぜ瑞樹と親友になれたのか不思議なくらい、どこをどう見ても全て普通の人間。
今は高校2年で、瑞樹とは1年の時から同じクラス。
親友といっても俺は瑞樹に言えないでいることがある。
俺が瑞樹に対しての感情は友情ではなく恋愛感情で、クラスに入って最初に瑞樹を見た時に目が離せなくなっていて気づけば好きになっていた。
偶然が重なって今があるわけだけど、きっと瑞樹が話しかけてくれていなかったら、今俺たちはここまで仲良くはなれてなかったのかもしれない。
男同士の恋愛がうまくいくなんて思ってない。
瑞樹の俺に対する感情は友情だから。
だからこの思いは深く深く、胸の奥にしまっておく。
どんなに独占したくても、瑞樹は俺のものではなくて、ただの親友なのだから。
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