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そう柚琉に言って俺は腰を動かし続ける柚琉と唇を重ね、自分の唾液を口内へと送り込む。
今はこれしか方法がないだろう。
柚琉の唾液が俺のほうに流れ込み、身体が熱くなる。
「熱い・・・何、これ・・・。」
唇を離した柚琉が苦しそうに呟きながらどうにか腰の動きも続けている。
俺は自分自身の身体に浄化の能力を使う。
李玖の体内に残っていた遺能者の情報が、柚琉を通して俺の体内に入ってきたことで特定できそうだ。
完全に自分の体内で浄化される直前、僅かではあったけれど協力した遺能者の情報が手に入る。
《Oタイプ 能力:破壊》
名前や年齢まではわからないけれど顔は浮かんできたため顔を見ればすぐにわかるだろう。
時間が経つにつれて少しずつ李玖の状態が安定していくのがわかる。
純血の俺の体液は一般的な遺能者より上だということを思い知らされたことでもある。
複雑な気持ちを抱え、2人の状態を最期まで見届けようと椅子に座りなおした。
朝日が差し込む部屋で漸く李玖を完全に変化させた柚琉が、そのまま李玖に覆いかぶさるようにして意識を手放す。
俺は2人の身体に触れて浄化の能力を使い、2人の体内から完全に薬品を取り除くことが出来たことにホッとする。
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