【11】作られた遺能者

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お風呂から出てリビングへ行くと、蓮司さんと尚人がソファーで寛いでいた。 「瑞樹、お疲れ。お昼食べる?ちょうど作り終えて少しだけ待ってみようって話してたんだ。」 尚人が聞くということはお昼は尚人と英志で作ったのだろうと思う。 「お腹すいたから食べるよ。柚琉と李玖はまだか・・・。」 「一応お昼も2人の分用意したけど、食べるかわからないね。」 そう言って尚人はキッチンへ入っていくと、外に出てきた英志と一緒に料理を温めなおし始める。 雪也同様に英志も佑太さんも外に出ているよりも、それぞれのパートナーの中にいたほうが安心もするようで、最近では外に出ていることのほうが少ない。 食事の時くらいしか会話をする機会はないといっていいほどだ。 「瑞樹、お昼を食べながらでいいから、昨日のこと話そう。」 「わかった。李玖はどうするんだろう。高校は出た方がいいとは思うけど、でも雪也と英志みたいなことは出来ないし。両親が研究者っていうのがな。」 柚琉までもこの状態に引き込むわけにもいかないだろう。 人から外れてしまったといっても詳細がよくわかっていないのだ。 過去に同じような状態になった遺能者がいて知ることが出来ればいいけれど何一つ情報がないのが現状である。
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