【13】狙われた学園祭

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その場にいた学生の遺能者たちを学園の校舎裏へと送り届け、俺たちは本部地下の研究施設へと移動した。 「そういえばあの後本部はどうなったんですか?」 「すぐに能力で修復されたよ。そんなに大きく壊れたわけでもなかったみたいだし、修復にも時間がかからなかったみたいだね。」 聡志さんの質問に答えてくれたのは、出迎えてくれた洋市さんだった。 ホッとした聡志さんは施設内にあるベッドが置かれた1室で、紅也さんを並べられたベッドの中の1つに寝かせ小さく息を吐く。 ソファーの置かれた応接スペースへと戻ってきた聡志さんが、俺と並んで座る蓮司さんと繊紀さんの向かいのソファーへと腰を下ろした。 「今までの数々の悪行、お詫びいたします。自分の意志に反しているといっても、俺がしたことに変わりはありません。どんな償いも、罰も覚悟はしています。」 深々と頭を下げ、今までとは違い穏やかな雰囲気の聡志さんは、本当に申し訳なさそうな表情をしている。 「これからは瀬崎聡志、及びそのパートナーである浅木紅也、両名は俺を含めたKIGSIS総司令官への忠誠を誓えるか?今は聡志、お前だけ先に聞いておこう。パートナー紅也は目を覚ましてから聞くことにする。」
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