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どうしようかと悩みながら、薬を抑え続けていると、雪也の思考が繋いで来ようとしているのを感じた。
雪也!?ちょっと待て!まだダメだ・・・っていつまでもこうしてるわけにもいかないんだけど。
でもまだ対処法もわからないし、浄化できないし・・・。
なんで浄化出来ないのかがわからない。
もしかして、俺がこの薬を使ってみたいと思っているからなのか?
いや、でも・・・、こんなの使っちゃったら、雪也が・・・、ああ、でも使ってみたいとは思ってなくはないんだよ。
浄化できなかった原因はやっぱり俺にあったのかもしれない。
雪也が泣きながら俺を呼ぶ声は止まらないままで、このまま悲しませ続けるのも俺は限界を感じ始めている。
俺が雪也を泣かせてしまっているのだ。
ずっと俺の体内にい続けてくれるのが凄く嬉しくて、出て行こうと思えば、諦めようと思えばいくらでも出来るのに、それをしないんだから更に愛おしさが増してくる。
いっそのこと、この薬に浸ってしまおうか、なんて思えてくるから怖い。
あ・・・、ちょっと待て、マジで・・・、ああ、俺、この後壊れてしまうかも・・・。
ごめん、雪也・・・。
急激に雪也のほうへと引っ張られていく感覚に、俺は逆らえずに引き寄せられていき、薬が身体へと広がる感覚があった。
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