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セツラさんが俺と雪也にもコーヒーを入れてくれて、目の前のテーブルに置いてくれる。
そのままセツラさんは洋市さんのところへと戻り、俺たち4人がその場に残された。
「まずは、崎川勝巳だが、彼は捕らえた直後に砂となって消えてしまったよ。次に、彼らは1つの研究チームではあるけれど、他の研究チームとの情報のやり取りをしていたらしい。まだそこの責任者の名前は聞けていないが、香木原麗子の兄がメンバーにいるらしいことはわかった。研究チームもいくつあるのかはわからないが麗子の兄は2人らしいが別の研究チームにいるらしい。今わかったのはここまでか。わかり次第他の情報もお前に回す。何か気づいたことがあれば教えてくれ。」
「わかった。何か気づいたことあったら連絡入れるよ。」
繊紀さんは伝達が終わると、自分の仕事へと戻って行った。
雪也は目の前のコーヒーを飲み干すと、俺にテレパシーを送ってくる。
“瑞樹、俺、瑞樹の体内にいたい。”
“いいよ、おいで。”
俺がそう言うと、雪也は俺に抱きついてきてそのまま姿を消して、俺の体内に存在を現す。
雪也の安心した思いが伝わり、一体化の能力が使えるようになってから、薬による熱を冷ますためとはいえ、一番長く俺の体内から出ていたかもしれないと思った。
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