【2】偶然の奇跡

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マジかよ・・・。 覚醒って人それぞれ時間が違うものなのか? 確かめることがひとつ、ひとつ、増えていく。 「覚醒にかかる時間て人によって違うもんなの?桐生はもうすぐ終わると思うよ。」 「えっ!?早くないか?時間差ないはずだよ。瑞樹はどのくらいかかったの?」 時間差は本来ならないということだろう。 通常が5時間、不完全で3時間くらいか。 そして俺は・・・。 「俺ね、8時間くらいだね。」 「うそだろ!?もしかして・・・?」 俺は苦笑いを返した。 尚人は気づいたんだ。 俺は、これに関しては間違いないのではないかという思いがあった。 確実にするにはもっと他の遺能者からも聞く必要があるのだが。 「たぶん関係してるんじゃないか?ただね、全員がそうなのかっていうのがわからない。もっと他にも話聞けたらいいんだけど、そう簡単に自分のこと話す人いないだろうな。」 「たまたま、と言われてしまえばなんとも言えないよな。」 尚人と話し込んでいると、桐生が動きだすのが見えた。 「もう大丈夫なのか?」 「俺、いったい・・・。お前らなんでここにいるんだ?」 まぁ、溢れる情報の中俺らの会話まで聞き取ってられないか・・・。
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