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尚人は信じられないという顔をしているけれど、圭は身体の変化の何かを感じているのか、俺の言葉を信じ始めているようだった。
「それだけじゃない。俺と尚人の能力値が上がってる。これが継続して保てるのかは経過観察ってとこか。」
「これで完全に安定するなら、凄い発見したことになるよね?でも、これは誰にも話さないほうがいい。」
俺と圭は尚人の発言に頷く。
確かに話してはいけない。
遺能者間で争いが起こる可能性が出てくる。
簡単に遺能者同士でこういうことをしようとは思わないとは思うけど。
「俺は瑞樹に助けられたってことになるんだろうな。とりあえずはありがとう。」
「まぁ、まだ完全に安定したかがはっきりしないけどな。このことは俺らだけの秘密だな。」
俺たちは定期的に集まることに決めた。
俺も、圭も、今はまだパートナーを作るわけにはいかないか。
俺自身のことは圭には話してない。
知る人は少ないほうがいい。
だから、俺に関することは話せない。
連絡先も交換した俺たちは、今日は解散しようということになった。
俺は家に帰る前に一度尚人の家に寄り、尚人の部屋に入り気になったことを話す。
「あれって、どういうことだろう。俺の血筋が関係してると思う?それとも完全なOタイプなら誰でも不完全を完全に出来るんかな。」
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