【2】偶然の奇跡

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今日はまだ雪也に触れていないから、何を思っているのかはわからないけれど、なんとなくなら表情で読み取れる。 棚の上の物をとるために雪也が俺が座る傍に来て、少しの間肩と脚が触れた。 “瑞樹とデートだ。どうしよう、凄く嬉しい。でも普通にしなきゃ。好きだってばれたらきっと今の関係も壊れる。友達としてでも一緒に居られないのはもっと辛い。なんで俺こんなに好きになっちゃったのかな・・・。” 聞こえてきた心の声に俺は聞こえなかった振りを装うのにかなり大変だった。 聞いてしまったものは仕方ないけれど、既に雪也を好きになっている俺からすれば、嬉しすぎて無理やりにでもこちら側に引きずり込みたくなる。 今すぐ抱きしめて、そのままパートナーにしてしまえたなら、どんなにいいか。 けれど、俺自身今すぐにパートナーを作ってしまうことは出来ない。 大丈夫な気がするけれど、もう少し様子を見たほうがいいと思うんだ。 雪也の準備が終わり、2人で近くのスーパーに行って、昼食と雪也の数日分の食材を買った。 もちろん俺が作ってもらうからという口実の元、荷物は持たせてもらう。 DVDを借りて雪也のアパートに戻り、食材を冷蔵庫に入れてお昼近くまでDVDを見ながら俺が買って来た飲み物とお菓子を口にしながらのんびりした。
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