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2日間の休みで窓ガラスも入って清掃も終わり、木曜日には通常通り授業が始まった。
圭は完全に覚醒した身体に慣れていないにも関わらず学校にきている。
どうやら家にはいたくないらしい。
ある日のお昼の時間に俺たちは屋上にきていた。
俺と尚人と圭。
3人でフェンスに寄りかかって話し始める。
「圭、大丈夫か?」
「まぁ、なんとか。」
俺は圭の状態を見る。
能力が完全な状態になったまま維持が出来ていることがわかった。
今の時点では何も問題なさそうだな。
「俺もう大丈夫になったのか?」
「今見る限りは問題なさそうだよ。維持出来ていけば問題はないだろうな。」
圭が安堵した表情になる。
能力が不完全で、いつどうなるかわからない状態から解放されたかもしれないのだから。
現時点で解放されていると言っていい状態にはなっている。
「偶然なのか?それとも完全な状態の遺能者なら誰でもよかったのか。謎だな。」
「それは今後の課題だろうね。それにしても瑞樹は凄いな。見ただけで状態がわかるのか?」
あー、気づかれたか。
どう説明したらいいか悩んでいると尚人が代わりに口を開いた。
「たぶん瑞樹は直系だから、そういう能力も出てきたりするんじゃない?直系全員ではないかもしれないけど。他の人がないような何かがあるんだろうね。」
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