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「直系?なんだそれ?」
圭はそういうの知らないんだっけ?
その説明も必要なのか。
「赤坂・・・こんなとこいたの?」
「瑞樹。やっと見つけた。」
圭に話す前に邪魔が入ってしまった。
なぜに雪也と小谷は俺たちを探していたんだ?
今は放っておいてほしいのに。
俺は圭の肩に触れて声を届ける。
“放課後、圭の家行っていいか?続きはその時に。”
“いいよ。わかった。”
後は尚人に伝えるだけだ。
尚人から俺に触れてきた。
あの行為から尚人との距離が近く感じる自分がいる。
“どうする?”
“放課後、圭の家に行くって言った。”
俺たちは雪也と小谷に気づかれないように、互いに触れて会話を成り立たせた。
“わかった。放課後ね。”
「3人いつの間に仲良くなってんの?赤坂、お昼一緒に食べるって言っただろ?」
「そうだっけ?ごめん。せっかくだしみんなで食べようよ。」
俺は気づいてしまった。
小谷が尚人を見る目は友達としてではないことを。
尚人は気づいているのだろうか。
覚醒が早かったし、気づいているだろうな。
雪也にもだけど、俺と尚人の関係は言えないだろう。
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