【1】遺能者

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遺能者の女性は男性と結婚出来るけれど、遺能者の男性は違う。 全体の遺能者を守るために男性は男のパートナーを作る。 覚醒した遺能者の男性は男しか愛せないのだ。 俺の場合はまだなんとも言えないけれど。 「パートナーをこの人と決めたら教えて。パートナーにするために時間がかかるのでしょ?そのあたりは女性にはわからないから、覚醒した瑞樹はわかっているわよね。お母さんがマンションを持っているから、その時は言いなさい。マンションを使えるようにするわ。」 「ありがとう。」 「学校は落ち着くまで休んでいいわよ。それと、雪也君が来てくれて、これ食べられるならって置いて行ってくれたから食べたら?」 雪也・・・あいつ来てたのか。 落ち着いたら連絡しよう。 今はまだ情報整理でいっぱいいっぱいだ。 俺は雪也が持ってきてくれたプリンを食べながら今後のことを少しだけ考えた。 「あとね、テレパシー能力の一種で触れた相手の心が読める読心という能力がもう使えるはずだけど、気をつけなさい。通常会話のように聞こえるから、間違えないようにね。違いがわかるまで大変かもしれないけど。」 「あー。そういえば・・・。ってどうやって慣れたらいいんだよ。」 学校に行く前にやらなきゃならないことが山積みじゃないのか? 雪也の心でも読んでみるかな。 あいつどんなこと考えてんだろ。
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