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わかってるという尚人だけど、俺の不安は消えなかった。
借りてきたDVDを見ようということになって、DVDをつけるものの、2人が沈んでいて、雰囲気が暗かった。
1つだけDVDを見て、今日はもう寝ようということになった。
ベッドを俺と雪也で使うことにして、布団を尚人と英志で使うことになる。
組み合わせがまた不安の材料となった。
「おやすみ」と言って電気を消して、それぞれ横になる。
俺は雪也に背を向けたまま横になった。
壁側に雪也が寝ているため、俺は尚人と英志の寝る布団のほうを向いて寝ることになる。
雪也は俺のほうを向いて寝ているらしく、ぴったりとくっついてきた。
“俺、瑞樹とならずっと一緒にいたい。瑞樹がOタイプならいいのに。そうしたら俺の願いは2つとも叶う。”
俺はその言葉に息を呑んだ。
そして、尚人には決めたとは言ったけれどどこかで完全に覚悟が決まらなかったはずが、雪也の心の声を聞いてやっと決意が固まった。
雪也が望むのなら、俺と一生を共に生きてくれるのなら、願いを叶えてやろう。
“瑞樹、好きだよ。これからもずっと。だから俺の気持ち届いて。”
届いてるよ。
雪也、俺もお前が好きだ。
一歩踏み出したら俺はもうお前を離してやれないからな。
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