【3】パートナー

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目を瞑る俺の目の前で囁きが聞こえた。 「尚人、起きてる?」 英志だ。 まさか尚人寝たのか? この状況で? 薄っすらと目を開けると仰向けに寝る尚人を英志が覗き込んでいた。 嫌な予感がした。 後ろで雪也もまだ起きている。 英志、早まるなよ。 けれど、それは目の前で起きてしまう。 英志が尚人に顔を近づけていく。 尚人、気づけ。 まさか本当に寝てんのか? 次の瞬間、顔は離れていないそこから吐息が聞こえた。 まさか・・・尚人、口開いたのか? 寝ぼけてる? 英志を見てみると、僅かに身体に変化が起き始めている。 ヤバイ。 勢いよく起き上がった俺に雪也が驚く。 そして、英志は俺に気づいたものの、うっとりとした顔をしていた。 尚人はまだ寝ていた。 なにやってんだ、こいつ。 俺は尚人をたたき起こした。 「このバカ!尚人、起きろ!」 「え?・・・瑞樹?」 本気で寝てやがったのか。 英志の舌を受け入れたのは寝ぼけてたってわけか。 「いつまでも寝ぼけてんなよ。あれほど気を付けろって言ったよな!?何やってんだ!?」 「身体・・・熱い・・・」 やばいな。 このまま進行したら・・・。
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