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英志が無事なのはわかった。
尚人がテレパシーで何かを伝えているだろうこともわかる。
「英志、うるさいから叫ぶな。」
「あれ?瑞樹、雪也も。ってこれどうなってんの?ってあれ?何か違う?うん?え?」
英志はテレパシーがわかってないのか?
尚人が説明しているみたいだけど、もしかしたら自分が何をしたのかもわかってないのかもしれない。
雪也が動かないのを感じてみてみると呆然としていた。
“雪也。早くシャワーしてきなって。”
“え?あ。うん。”
風呂場に行く雪也を見届けて、俺は携帯を取り出し電話をする。
母さんに事情を説明すると、荷物を取りに帰った時にマンションの地図と鍵を渡すと言われた。
部屋数もあるから尚人も一緒に住んだらどうかという話もされる。
お礼を言って電話を切ったところに、雪也がシャワーを終えて戻ってきた。
たぶん、触れていなくてもテレパシーは使えるとどこかで確信があった。
“雪也、風呂借りていい?シャワーしたい。”
“あれ?離れていても会話出来るんだ?いいよ。使って。”
俺は着替えを持って、シャワーをしに行く。
みんなの所に戻ると顔を真っ赤にした英志と、尚人が向かい合って座っていて、雪也が不思議そうに見ていた。
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