【3】パートナー

27/31

222人が本棚に入れています
本棚に追加
/429ページ
英志が無事なのはわかった。 尚人がテレパシーで何かを伝えているだろうこともわかる。 「英志、うるさいから叫ぶな。」 「あれ?瑞樹、雪也も。ってこれどうなってんの?ってあれ?何か違う?うん?え?」 英志はテレパシーがわかってないのか? 尚人が説明しているみたいだけど、もしかしたら自分が何をしたのかもわかってないのかもしれない。 雪也が動かないのを感じてみてみると呆然としていた。 “雪也。早くシャワーしてきなって。” “え?あ。うん。” 風呂場に行く雪也を見届けて、俺は携帯を取り出し電話をする。 母さんに事情を説明すると、荷物を取りに帰った時にマンションの地図と鍵を渡すと言われた。 部屋数もあるから尚人も一緒に住んだらどうかという話もされる。 お礼を言って電話を切ったところに、雪也がシャワーを終えて戻ってきた。 たぶん、触れていなくてもテレパシーは使えるとどこかで確信があった。 “雪也、風呂借りていい?シャワーしたい。” “あれ?離れていても会話出来るんだ?いいよ。使って。” 俺は着替えを持って、シャワーをしに行く。 みんなの所に戻ると顔を真っ赤にした英志と、尚人が向かい合って座っていて、雪也が不思議そうに見ていた。
/429ページ

最初のコメントを投稿しよう!

222人が本棚に入れています
本棚に追加