【しおり感謝】無表情×平凡の「非」王道なワケ

3/3

295人が本棚に入れています
本棚に追加
/173ページ
興味のない俺とは正反対に、ジッと様子を見つめるそいつに合わせ、仕方なく俺も足を止めた。 その場で見た一連の出来事に、逐一<ちくいち>反応するそいつに俺は面白くなくなり眉をひそめる。 その瞳が、俺以外のものに向けられている事が気に食わなかったのだ。  門の方からこちらへ向かってくる人物に声を掛けられる前に、俺はそいつを引っ張ってその場を離れた。 何故か、その人物とこいつを会わせたく無いと思った。 よろめきながらもついてくる腕をしっかりと握り、俺はその存在を確めた。  今思えばこの時、俺は新たな恋敵の登場をどこかで気付いていたのかもしれない――
/173ページ

最初のコメントを投稿しよう!

295人が本棚に入れています
本棚に追加