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(梓馬は、静かに大学ノートを閉じた)
梓馬「……これ、将輝には見せたのか」
武隼「え? 見せてないよぉ?」
爽一「……というか、何で亘がこんなに詳しく知ってんの?」
武隼「えー? 転校生来るって聞いたからぁ、これは王道キターと思って早くから張ってたんだよぉ」
梓馬「ああ、例のおうどう転校生って奴か」
爽一「え、納得しちゃうんだ」
武隼「その日はさぁ、王道展開も見れちゃった上にそっちのカップルも見れちゃって最高だったよ~」
梓馬「カップルじゃねーよ! 日直だわ!」
爽一「じゃあ、実際にあったやり取りなの? これ」
梓馬「動きだけは、な。心理面については、恐ろしいほど脚色されてるが……」
武隼「んふふ~、いい感じに仕上がったでしょお? ここから、グングン近づいてくもんねぇ、あずにゃん♪」
梓馬「……違う、それは俺たちじゃない。将輝はそんな心の清らかな人間じゃないんだ!」
将輝「言いたいことは、それだけか」
梓馬「ま、将輝!? おまっ、いつからそこに……!」
将輝「今通り掛かったら、人の悪口を力説する奴を見掛けたので、はっ倒しに来ました」
梓馬「ちょ、違う! 俺はお前の為に!」
将輝「問答無用」
梓馬「あーっ!」
武隼「ね、ラブラブでしょお?」
爽一「うん、どこが」
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