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「ふーん、友達とかではないみたいだな」
やめてくれ。
あの赤瀬と友達なんて……
「それにしてもすごいイヤそうな顔だな、はは」
何だか分からないが、
赤瀬のことを考えるとムカムカするのだ。
「俺は何の関係もありません!」
「お前がそう言っても、あいつはあの分だとまた近付いてくるんじゃないのか?」
ものすごい心配してたぞ、とゴリラが言う。
見つけた、と言って笑いながら
近付いてくる顔を嫌悪感とともに思い出す。
震え始める体を止めようとするが
震えは、強くなっていく。
「イヤだっ」
男なのに情けないのは分かっているが
涙目になっていくのが分かる。
でも、もう会いたくないのだ。
理屈ではなく、心が拒否をしている。
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