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父さんは19時には仕事から帰ってくる。
いつもならそれまでの時間が待ち遠しいはずなのに
今日は、なんだか会いたくない。
深いため息が自然に出る。
それは昼間の親友との会話が原因なんだろう。
言葉に出すことはなかったけれど
親友の瞳は、
[気持ち悪い]と俺に訴えていた。
「……うん、父さんに言おう!」
俺も中等部になったんだし
一人で風呂に入って、一人で寝たいって!
心配性な父さんだから、
最初は心配するかもしれないけれど
友達もみんなそうしてるって言えば
納得するだろう。
もう俺は子どもじゃないんだから大丈夫。
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