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な、なんで?
もっと引かれるかと思ったのに。
ぽかーんとしている俺を見て、ニコニコしている二人。
「な……んで?」
素直に、そう言葉が出てきてしまった。
「なんでって」
「なぁ?」
顔を見合わせる二人。
「お前、デカイ男とかダメだったじゃん?」
「理由はわかんねぇけど、苦手そうなの、知ってたし」
「俺たち、同じくらいの身長だったから気にしなかったみたいだけど、体育の野口とか近寄ると、真っ青になってたじゃん」
体育の野口先生……思い出しただけで、血の気がひく。
筋肉隆々で、ガタイもでかくて……廊下の先を歩いているだけで、びびってた。
「それなのに、こんなガタイのいい鴻上さんに触られても大丈夫なんて。鴻上さん、こいつに何したんですかっ!」
……違う意味での興味津々な和人と雅春に、俺は、脱力してしまった。
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