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俺はただ、柊翔と一緒の時間を過ごせればいいと、単純に思ってた。
だけど、このままずっと、と思ったら、いつかは親とかに言わなくちゃいけない時がくるかもしれない。
でも、このまま、ずっと、なんて、ないかもしれないじゃないか。
「要、どうした?」
三人で楽し気に話していたのに、無言でいる俺に気が付いて、柊翔が声をかけてきた。
「あ、ううん、なんでもないよ」
そう言って、無理に笑う俺に、たぶん柊翔は気付いている。
それでもあえて、何も言わずに、笑顔をくれる。
ごめんな。柊翔。
俺って、ヘタレだな。
フッとため息をついた時。
「それでは!"澤登先輩に諦めてもらいましょう"作戦、実行!」
意気揚々とスマホを掲げた雅春は、LIMEのメッセージの送信ボタンを押した。
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