4.火花散る

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「あ、えと、ふ、二人で話せない?」 恥ずかしそうに、話している澤登さんを、切なそうに見ている雅春を見ると、胸が痛くなる。 「ん~、どういう話?俺、今、デート中なんだけど」 そう言いながら、ニッコリ笑う。 "えっ?"という顔をしたかと思ったら、周りをキョロキョロ見回しだす。 「デートって……彼女いないって言ってたじゃない……?」 "それらしい人、いないじゃない……"とブツブツ言いながら、もう一度柊翔のほうを見つめる。 「彼女はいないけど。彼氏ならいるよ?」 そう言ったかと思ったら、肩を組んでいた俺をギュッと抱きしめた。 "お、おいっ!?" こんな人の通りの多いところで、はっきりと言うなんて!? もう少し、周りを意識してくださいよ!? 一人でアワアワしてると、目の前にいた澤登さんは、クスッと笑った。
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