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「もう~~~っ!」
「うわっ!」
柊翔が思いきり抱きしめたせいで、鼻が潰れそうになった。
「痛いって!」
背中を叩いて、ようやっと離れてくれた。
「要がカワイイのが悪い。」
と言いながら、微笑む柊翔。
ったく・・・そんな顔されたら、何も言えなくなるじゃないか。
「夏休みに入る前に、行き先決めないとな。」
「まだ言ってるんですか?」
「だって、俺にとっては高校最後の夏休みだからな。」
・・・そうだった。
これから先だって、いくらでも"夏休み"はあるかもしれないけど。
柊翔にとって"高校時代の夏休み"は、これが最後なんだ。
「・・・わかりました。柊翔さんもちゃんと考えてくださいね。」
そういうと、俺はおもむろに机の上に置いてあったノートパソコンをローテーブルに置くと、電源を立ち上げた。
「とりあえず、どんなとこに行きたいか、色々探しながら見てみましょう。」
そして、俺たちは一緒に、この夏の旅行先を探し始めたのだった。
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