1040人が本棚に入れています
本棚に追加
期末試験は死んだ。
柊翔が一緒に勉強を見てくれたけど、俺は柊翔みたいに頭はよくないから、きっと面倒くさいだろうな、と思ってた。
でも、根気強く、俺のために教えてくれてた。
でもでも。
柊翔の横顔に、時々見惚れてたなんてことは、気づいていないだろう。
「お、終わった・・・」
俺よりも、死んでいるヤスが、自分の席で倒れ込んでいる。
「ヤスくん・・・」
残念そうな目で、隣の席から見ている佐合さん。
「茜ちゃ~ん」
抱き付こうとしているヤスは、両手で断固拒否をしている佐合さんが・・・嫌そうな顔をしているのに気が付かないのか・・・?
「ヤ、ヤス、諦めろ・・・」
後ろから羽交い絞めして、離れさせる。
「くそ~!慰めてよ~!」
・・・ほどほどにしとけ。
・・・というか、冷静に佐合さんの顔を見ろ。
最初のコメントを投稿しよう!