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○月×日(金曜日)
先生と会える日はもう明日1日しかない。
私にはどうしても叶えたいことがあった。
先生とデートがしたい。
生きている証が欲しいから。
一瞬でも、普通の女でいたいから。
もうすぐ死ぬのにそんなことを望むことって罪作りなのかなぁ。
私が先生にデートしたいって言うと、妹と遊びに行く感覚で、って言われた。
それでもいい。すごく嬉しい。
余命宣告を受けて、デートが出来るだなんて思わなかった。
心音で胸が破裂しそうになるほど、顔が真っ赤に染まるほどドキドキ出来るだなんて思わなかった。
あまりに嬉しくて、日記のページに涙が落ちて文字が滲んでしまう。
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