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その日の夜…
『着きました』
黒服の女は、車外へ出てドアを開けた。
『どうぞ』
『はい、ありがとうございます』
『咲久ちゃん、この家って…』
『うん、お城だぁ』
高台に建つ洋館、遊と咲久は…お城と呼んでいた。
『こちらへ』
中から出て来た違う黒服の女が、声をかけた。
『行こう?』
洋館の大きな扉から中へと進む。
照明が明るく、遊は瞬きをした。
『いらっしゃい、親御さんのの許可は得られたね?』
瞬が言った。
『はい、会長!黒服の方に説明して頂いたので』
咲久が言った。
『会長か…瞬でいいよ』
『でも…』
『じゃあ、瞬さんで』
遊が言った。
『さぁ、部屋に案内しよう…』
『あの…何部屋ぐらいあるんですか?』
キョロキョロしながら咲久が聞いた。
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