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【第三者視点】
耳に届く鳥の囀りと、朝日を浴びて少年は目を覚ました。木で作られた質素な家の中はひっそりとしており布団から体を起こした少年は小さく溜息をついた。
そんな少年の足元で体を丸めていた真っ黒な猫の体をさらりと撫でて少年は微かに微笑む。
「おはようクロ助。」
「んぅ…朝飯かぁ?」
「寝ぼけてないで起きな。」
クロ助と呼ばれた猫は大きく伸びをしてついでに欠伸をする。
そしてその場から軽やかに跳躍すると少年の肩に着地して頬に擦り寄った。
「コン飯よこせこら。」
少年、コンはそんなマイペースなクロ助を横目で見てくすりと笑うと肩にクロ助を乗せたまま料理の支度を始めた。
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