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「なんで…魚は?」
「昨日は魚捕れなくて、今日は野菜。」
「えーーー!」
「要らないなら僕一人で食べるよー。」
「いるっ!」
コンは器用に箸でお浸しを摘み口に運ぶ。
クロ助も食べ方はお世辞にも綺麗とは言えないが美味しそうに出された物を食べている。
「うまっい!うまっい!」
「落ち着いて食べなよ。」
小さな家に二人の声が響く。
コンに親はいない。
幼い頃に他界し、この小さな家にコン独りで暮らしていた。
そんなコンがクロ助と出会ったのは五年ほど前のことだ。
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