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「今日はここで終わり。ちゃんと復習して来いよ。」
四限目の終りを知らせるチャイムが鳴り、生徒たちは移動しだす。猿は鞄片手ににやにやしながら蟹のもとに行く。
「よう蟹。この苗木とおにぎり一つを交換しないか?」
苗木には、柿と書いていました。蟹の好物である柿の木は嬉しいし、育てる場所もあります。しかし、蟹のお昼はおにぎり二つとスープ。おにぎりを一つあげてしまうと自分が足りなくなってしまうのです。
「柿って育つのに八年もかかるでしょ?それだと君は今日食べられるのに僕は今日食べられない。おかしいと思わない?」
素直に嫌だと言えばいいのに、遠まわしにいう蟹。
しかしそういわれると思っていた猿は柿の事を少しだけ調べていました。
「八年かかると言うのはことわざでの話だ。接ぎ木の技術なんかを使うと四年。そしてここに、実の付いた枝がある!」
「わー!柿だ―!」
「交換してくれるかい?」
「いいよー。」
こうして、猿と蟹は、おにぎりと柿の苗木を交換しました。
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