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悩んでいると…パフっ!
「どうしたの旦那様?呼んでも反応してくれないから、つい…胸がでちゃったじゃない」
目の前にはフラウの柔らかい胸が…
「フラウ…ごめんな。少し考えごとしてて…」
「ふふっ。素直に謝るとこは美徳ですね。ご飯ができたから食べた後に相談にのらせてね」
一階に降りると、いい匂いが…カレーか!…しかし…ルーはどこから?米は地下倉庫にも備蓄しているから分かるが…
「さぁお兄ちゃん席に座って!アイラちゃんから教えてもらったカレーだよ!」
なるほど…香辛料から作った訳じゃなく固形ルーを使ったのか…。元は神々に頼んで色々用意してもらった時に取り寄せたものだ。
「いただきまーす」
カレーは甘口。辛いのもいいけど、万人に受ける普通のカレーも美味しい。
カレーを初めて食べたマナやアクア、そしてフラウにテレサ。
気に入ったのか、皆おかわりをしていた。
「美味しい?お兄ちゃん」
「ああ。皆が協力して作ったから、とても美味しいよ」
皆その言葉に笑顔になってくれた。
「うー…私も…こうやって…皆と仲良く一緒にいられたら…」
食後テラスで紅茶を楽しんでいる時、アクアが羨ましそうに呟いた。
「ですが…私にとって…森の民も大事な家族。今回森の守護者様に無理言ってこちらで過ごした時間は、私にとって…とてもいい思い出です」
「…大丈夫だよアクアお姉ちゃん」
サラがアクアの隣に座り肩を寄せた。
「誰にも言ってないけど…私学園を卒業したら、森の王国に住みたいんだ」
「えっ?本当?」
初耳だ…。
「ごめんねお兄ちゃん。だけどよく考えて決めたことなの。私はたぶんみんなより長く生きる可能性もあるし…まぁ純粋なエルフのアクアさんと比べたらわからないけど…。でも心はいつも一緒!」
サラは立ち上がり、俺の所へ。
「我儘言ってごめんなさい。でもお兄ちゃんならすぐに会いにこれるよ」
確かに…会いには行けるが…その時間を作るのが大変かもな…
「わかった…」
「サラさん…私にとっては凄く嬉しい話だけど…」
「いいの!」
サラは自分の席に戻っていった…
「確かに離れていても愛することには変わりがないか……アクアに迷惑かからないようにするんだぞ」
「はーい!そのかわり、むこうで過ごす時はたっぷり可愛がってねお兄ちゃん」
あぁ…サラの笑顔…可愛いすぎる…
「ま、あと一年あるし」
「ん?二年じゃ…」
「今度アイラちゃんと一緒に飛び級の試験受けるの!もし合格したら同級生だよ」
サラが横に並んで教室を一緒に移動する姿を思い浮かべば…
ぐへへへへへっ…
研究室の机の角で擦っていたサラが…
「お兄ちゃん!何か変なこと考えなかった?」
「してませんしてません…」
「本当かなぁ…」
「ごめんなさい…」
逆に考えれば、嫁が二人同じ場所にいることによって少しは安心できるかもしれない…
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