♯10

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午前九時 レイチェルが作ってくれた朝食を食べ俺の寝室へとサラとミレイを連れて行く。 ルームを開き修行部屋の扉を開き中へ入る。 「わぁ…。ユウ兄の魔法…すごいね」 家へと案内しベッドルームへ。 「まず!サラさんミレイさん!今から見て体験することは絶対に口外しないでください!そのようなことがあれば…ユウヒさんの…近しい者であろうと記憶…全ての記憶を消します…つまりそれは…死を意味します…」 「はい…」 それだけやばい物を仕入れてきたのか… シュリンがゆびを鳴らすとベッドの横に、ガラスの棺のような物が現れた。中は色々な機械が付いており色々と光っている。 「私も地球へ行って驚きました…。医療や治療分野で…私は負けを認めます…」 「しゅ…シュリン…?」 「まさか…生きてさえいれば…欠損部分や癌等…治してしまう機械があるなんて…。それも一日中に…」 凄いな… 「なら!ミレイは…」 「元の姿に戻れます」 「てことは…レイチェルの時も」 「これがあれば…天界に連れて行かなくても治せてました…。ごめんなさい…私…ちゃんと調べなくて…」 「いや、ありがとうシュリン」 ミレイをガラスケースに寝かせ蓋を閉めると、すぐにミレイは眠りについた。 「まず…頭の右側を…と…二人ともこれからやる作業は…あまり気持ちのいいものじゃないですよ。負傷箇所を削りホネの部分が見えるまでやりますから…」 「サラ少し出よう」 「は、はい…」 「二十分程待っててくださいね」 サラとリビングのソファーにすわる。 「あれがお兄ちゃんの世界の技術なんだね」 「みたいだな…。しかし俺がいた頃は細胞から耳などを再生させる段階だったな…」 「ははは…。ていうかお兄ちゃん…寝ていない…よね…ごめんね…」 「まぁシュリンのおかげで夜くらいまでは持つようになってる…はず…」 「でも…最後は…新婚初夜だよ…」 「…あ!…保つかな…」 「私がレイナ様に伝えて…」 「いや…大丈夫。レイナの裸を見たらまた元気になるさ」 「…ありがとう…」 「いいって。それより一緒に連れてきた彼女達はどうするかなぁ…」 「私が…預かる。アクア様にお願いして森の王国の南の街で一緒に」 「森の王国が吸収した街か…まぁそれもいいだろう。あの街は若い子がたくさんいるし偏見を持つものはいないだろうしな」 俺が帝国を滅ぼした時…大人は兵に駆り出され…他の国へ逃げた者も多くいた。 残ったのは若者と年配のお年寄りが多い。 「なら俺が皆が住める場所や物を用意するよ」 「うん…。あと今日はどうする?私がお兄ちゃんとレイナ様の結婚式を欠席して面倒をみようと思っているけど…」 「いや、助っ人を呼ぶよ。天界にはたくさん仲間がいるから」 「ふふっ、女神様や天使限定だよね。お兄ちゃん体をが保たないよ」 「だな。サラが俺を癒してくれるから大丈夫」 「うん!たくさん癒してあげる」 サラは顔を近づけキスをする。 「本当にお兄ちゃんは私にとってかけがえの無い大切な人。アイラちゃんの気持ちもわかるなぁ」 「アイラ?」 「お兄ちゃんが不慮の死を迎えたら、自分も後を追うって…」 「…サラはやめろよ…。こっちにもプレッシャーがかかるからな…」 「よくわからないけど…私はお兄ちゃんを想って慎ましく生きるよ。悶々したらお兄ちゃんのあれの形のを使ってアクア様とするからね」 想像しただけで涎がでてきた…
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