♯6

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朝 「おはよ…ユウ君…」 「ん…あぁ…おはよ…レイチェル」 レイチェルの部屋の小さなベッドで目を覚ました。 俺の部屋のキングサイズのベッドより、 「私の部屋のベッドがいいなぁ」 と言われレイチェルの部屋で寝た。 「朝まだ冷えるけど、ユウ君の温かさがわたしに染みて…今…絶賛癒され中なのです!」 「そうか…それは…よ、クゥー…」 「こら!寝るなぁ⁉︎」 俺は目を瞑ったまま自分の唇を指差す。 「え…もう…しょうがないなぁユウ君は…」 そう俺は目覚めのキスを… ん?この感触は… 「ほらぁ、ユウちゃん朝ごはんでちゅよー」 びっくりして目が覚めた… まぁもちろん吸うけど… 「んっ…はぁ…」 レイチェルの腰に手をまわし更に密着する。 「…ユウ君…」 胸の圧迫がすごい… これくらいにしとくか… 「ぷはぁ…なんか最近…美味しく感じる…気がする」 「もぅ…そんな…恥ずかしいよぉ…」 いそいそとベッドから出ると下着をつけて着替えている。 「ほらぁユウ君も用意!朝食にできたてのパンを食べに行こ!」 「おう」 部屋で着替え玄関でレイチェルを待つ。 「お待たせ…あ、ネクタイ曲がってるし襟も変だよ」 レイチェルはネクタイと襟をなおしてくれた。 「新婚さん…みたいだね」 「あぁ、間違いではないがな」 「なら…」 レイチェルが少し背伸びをしてキスをしてきた。 「これもしなきゃね!さぁ行こうユウ君!」 「ふふっ、行くかぁ」 二人手を繋ぎ通りのパン屋さんに歩いて行ったのだった。 学生の門に着き、そこには馬車の行列ができていた。 「凄い光景だな…」 「学園名物ですね。暗黙の了解で上の貴族程門の近くに駐められるみたいですよ。学園の中に入れば貴族じゃなく普通の生徒にしか見られませんから」 「でもあれだろ…学園の中で貴族に何かすると、学園出た瞬間…連れ去られて行くとか…」 「…あー…昔ありましたね…。大人しくしているのが1番ですぅ」 あったのか… 門をくぐると中央校舎へと向かう。 一階に食堂や売店、二階が一年の教室と一年の担任の職員室、二階は二年、三階は三年。 四階は学園長室に生徒会室と、大きなテラス。 全生徒が集まることができるだけあって、かなり大きい。 「私は専門教科担当なので研究室にいきますね」 「あぁ、昼にそっちへ行くよ」 手を振り別れるが…まわりの視線が痛い… そこへレイナが来た。 「おはようございます」 「おはよう、レイナ…」 更にきつい視線が周りから… 「ユウヒ様、一度二年の職員室に向かいましょう」 「ああ」 廊下を歩き階段を登る。 「ここが職員室、あちらが六つの教室。私やシェリーと同じクラスになれるよう手配しておきました」 「ありがとな、レイナ」 職員室に入り担任と顔合わせする。 「あらぁ、かなりイケメ…」 「先生!」 「な、何…フローティアさん⁉︎」 「この方、私の婚約者ですわ。気をつけてくださいね」 レイナの冷たい視線に担任の女性の顔が引きつっていた。 「初めまして、ユウヒ・イチミヤと言います。よろしくお願いします」 「えぇ、よろしくね…ポッ」 「先生、私教室に行きますので…手を出さずに教室までよろしくお願いしますね」 「は、はいぃ⁉︎」 扉がバダンっと大きな音をあげて閉まった。 「あ…私ミア・クラリス…ミアと呼んでね…フローティアさんはああ言ったけど…私を側室とかに…」 「いえ、レイナの他にあと三人ほどいますので」 「え⁉︎もうその歳で…」 「専門教科担当のレイチェル先生も私の側室です。ですから間に合っています」 「そんなぁ…」 新教師に負けてうなだれている。ミアは二十代後半くらいだろうか…焦っているんだろう。 「ミア先生、案内お願いします」 「はぁい……」  教室は職員室から一番離れたところだった。 廊下を歩いているとすれ違った女生徒がハンカチを落とした 「あ、ちょっと待って」 振り向いた女生徒の目がキラキラし始めた。 「ハンカチ落としたよ」 「あ、ありがとうございます」 「じゃあね」 クラスの前に着くと、一人入り口で待たされた。 二つ隣の教室からきゃーっと言う黄色い声があがり女生徒が次々に出てきてこちらを見ている。 いや…俺は見せ物じなないんだが… そしてミア先生から呼ばれ教室の中に入る
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