magic of love

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 *****  オレが声を掛けるからか、少しずつ朋弥もクラスに馴染んでいって。  オレじゃない誰かと、教室の中で笑うことが増えて。  それにホッとしながら、だけどどっかで息苦しいのは。  オレが、笑顔を独占してたいからなんだって、そんな傲慢に気付いて苛ついて、重症だよ、なんて小さく嗤う。 「あいざー」  だけど。  そうやって、楽しそうに呼びかけてくる声は、どうしても嬉しい気持ちだけ呼び覚ましてくれるから。 「何?」  バカみたいに、笑い返す。  どうしても好きだから。  どうしても愛しいから。  どうしたって、大好きだから。  子供みたいな感情を持て余しながら、笑顔で接するのは結構きついけど。  返ってくる笑顔は、全て取り払えるだけの喜びを与えてくれるから。 「…………ホントに重症だね」 「ん? 何か言った? 恐い顔してさ」 「別に」  覗き込んでくる幼い心配顔に、ゆっくり笑い返してから、気付かれないようにこっそり溜息を吐いた。  いつか、抑えきれなくなったらどうしよう?  この気持ちを、抑えきれなくなったらどうしよう?  だけどね、もう。  案外、限界は近いような気がしてるんだよ。
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