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「オレ、なんか変なこと言ったかなぁ……」
俯く朋弥に、かけてやる言葉は。
バクバク言ってる心臓押さえつけてる、余裕のないオレの頭じゃ考えつかなくて。
奇妙な沈黙。
「………………相沢来るからさ……」
さっきも聞いた台詞に、顔を上げれば。
「……なんか、安心しちった」
ほぅっ、と。
照れたような笑いを浮かべて、だけど心底安心したみたいに、溜息なんか吐くから。
もう。
どうしようもなくて、華奢な体を抱き寄せてた。
「あ、いざ……?」
掠れた声が耳元に聞こえても。
離すことも、冗談にすることも出来ずに。
ただ、きつくきつく抱き締めることしかできなかった。
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