第三章 外乱者

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翌朝。 「ご馳走様でした!」 開店前のロメルネ料理店で温かい朝食を平らげる。 「えっと……リースくん、今なんて?」 聞き慣れない言葉に首を傾げたのはシルトの妻、ヒュムネだ。 「あぁ、これは食事後の〈ありがとう〉なんです。それじゃあ、行ってきます!」 「あらそうなの。いってらっしゃい、あんまり張り切りすぎないようにね。」 ヒュムネが店前まで出て来て柔和な笑顔と共に送り出してくれた。 こんな朝を夢見ていた。誰かに作ってもらった朝食を食べて、温かく送り出してもらえる、こんな朝を。 心も軽く、開店準備で忙しない南通りを駆け抜ける。 ギルド、ヒルフェ・シュトラールは、街を回った時に見かけはしたが改めて見ると無骨な外観だ。 壁面に旗や紋章等はなく、入口の横に看板があるのみだ。 少しの緊張と期待を胸にドアを開ける。
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