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「それでは、みなさん今日もお疲れさまでした!! ……聞こえねえだろ!! このバカ!!」
美人のアナウンサーはピンクのマイクで藤元の頭を刺した。
番組が終わると、奈々川首相は元に戻り仕事を再開した。
ここは云話事マンハッタンビルの126階。窓の外には今にも泣き出しそうな鉛色の空とビルディングが聳えている。太陽が遮られて、外は薄暗い。
「さあ、次の案件は……」
奈々川首相は席で居住まいを正して、テーブルの上に置いてあるC区のデータが書いてある散乱した数十枚の紙を覗いた。
膨大なそのデータ表は2年前から変わっていない。
6年前の大規模な都市開発プロジェクトの産物。「ノウハウ」というアンドロイドの技術を刷新したC区が管理・発展しようとしていた。
時は西暦2071年。日本を二つのA区とB区という地区にして、急激で非人間的な発展が主だった政策は3年前の日本を変えた野球の試合で決着がついた。その後に、もう一つ新たに誕生したC区がB区にできて区画整理をして2年の歳月が過ぎ去った。
西暦2030年から少子超高齢化が急速に進み。65歳以上の人は全国民の52パーセントまでたっしてしまった。国民二人に一人はお年寄りということとなった。経済力で各国とせめぎあえずに衰退してしまった時代。
現奈々川首相の意向で、A区は主に農業や漁。食料などの生産や、経済面でもB区のサポート的な立場を保持。B区は日々の日本の主要な更なる経済的発展を目指し、C区は日本特有な技術開発などのアンドロイド製造などの工場を発展していった。
余談だが、アルファベットの地区を総じて云話事町という人々が今でもいるのだった。
矢多辺コーポレーションのオヒィス。
「晴美さん……」
晴美さんのことを考えると、何故か気持ちが落ち込む。目の前の仕事になかなか集中できなくて困っていた。
僕は夕日の見えるガラス窓から、ここB区の林立するビルディングを見つめていた。
「雷蔵さん。今日のミーティングルームでも上の空だったわよ」
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