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斉藤も呟いた。
「また、ノウハウだ」
島田はガヤドルに乗って銃を片手で撃つ真似をした。
「相手も本気だな」
その隣の田場はディアブロに乗っていた。
僕はランボルギーニ・エストーケに乗って、ノウハウたちが乗っている車を見ていた。
僕がランボルギーニ・エストーケ。田場がディアブロ。島田ガヤドル。遠山ウラカン。山下ソニア。淀川ラプター。広瀬アヴェンタドール。流谷はスカイラインGTR.原田はスカイラインクロスオーバーにそれぞれ乗った。夜鶴は晴美さんの護衛だ。
快晴のレーシング場のコントロールラインに一斉にみんなとノウハウたちが着く。歓声もいつの間にか静まり、美人のレースクイーンが傘をさしながら静かに過った。種々雑多な車の唸り声は闘牛さながらに地響きを立てていた。
スタート。
いきなり、ノウハウのカナソニックスカイラインが僕の先頭を取った。
僕はすぐさま時速320キロのスピードを上げ、前方のノウハウのカナソニックスカイラインを追い越そうとハンドルを握り、アウト・イン・アウトをした。コーナーの外側から内側に向かって切り込み、再び外側に抜けることだ。このようなラインを走ることによってコーナリングスピードを速く効率よく走れるのだ。
コーナリングを曲がるが、相手も油断できない。未だ先頭を維持していた。同じアウト・イン・アウトをしたのだ。後方からもノウハウの10tトラックが走り出し、遠山のウラカンが、クラッシュ寸前でスピンした。
ノウハウは数が多く。種々雑多な自動車を駆使していく。
「おっーと、Aチームの遠山選手。スピンしたが持ち直したーー!!」
竹友がマイクに絶叫した。
「あのスピン後に瞬時に持ち直すには、かなりのテクニックが必要です。スポーツカーで小回りが効くなんて聞いた時がないですね……」
斉藤が感心した。
「おっと、田場選手と島田選手が多数のノウハウの車にクラッシュしていきます!!」
竹友はそう言うと、真っ青になった。
何故なら、10tトラックに田場と島田は体当たりを仕掛けているからだ。
「な!? 10tトラック相手に体当たりをしています!!」
竹友は気を振り絞って、隣の斉藤に顔を向けると、
「いやー……恐ろしいですね。かなりの猛スピードですし、恐ろしく頑丈なスポーツカーとドライバーの精神力です」
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