七 -ななー

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掃除と洗濯が無事終わり、布団乾燥機と乾燥機が低音を立てながら乾燥している音に変わった頃、ようやく一息をついてソファーに座る。 部屋自体は大して大きくない。と言っても2人で暮らしているだけだし、寝るところも一緒だと考えれば、この程度の大きさの部屋で十分と言われればそれまでだし、だからソファーが1人用だと言われてもおかしくない小ささだとしても、それはそれでちょうどいいのかもしれない。 ぴったりなお1人様用ソファーに座り、目の前のテーブルにチラシを並べると、さて。と腕を組む。 「あ、今日は卵が安い……」 これは要チェックだと思いながら、赤ペンに丸をつける。 こんな事をするのは初めてのおつかいに行く子供位だと言われるかもしれないが、わかりやすくした方が間違いがなくていいし、万が一私が忘れていて家にまだ残っているようなものなら、重複されなくて済む意外に利点があるのだ。 昨日は魚だったから、今日はお肉もいいかもしれない。あ、これちょっとおいしそう。油は・・・あっても腐らないからこれも買いだな。 一通りチェックが終わり、丸がついたチラシを見てどことなく達成感に浸っていると、後ろから不意に声がかけられる。 「おはよう、『なな』」 「おはようじゃないよ。もうお昼前だよ?」 「はは、ホントだ」 彼は唯一掃除がかけられなかった扉からのっそり現れると、私が言った小言に頬をかいて少しバツが悪そうに笑う。
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