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「おじーちゃん、おばーちゃん!遊びに来たよー!!!」
とある年の夏休み、3年生の健一は田舎にある父方の祖父母の家に遊びに来ていました。
緑豊かな祖父母の田舎、都会にはいない虫や草花が豊富で、夏休みしか来れない特別な場所………健一は毎年祖父母の住む田舎に来るのがとても楽しみでした。
だけど、一番の楽しみは他にありました。
「健一、もう来てたのか」
「誠兄ちゃん!」
それは、従兄である誠と一緒に遊べることです。
誠は、健一より二つ年上の5年生で夏休みに会うたびに、いつも健一の手を引っ張って色々な事を教えてくれます。
虫の取り方、ゲームの攻略方法、勉強に運動など色々と教えてくれる誠の事を、健一はとても尊敬して、一緒に遊ぶのが大好きでした。
「健一、今から虫取りに行くぞ!」
「うん!」
夏休みにだけ味わえる従兄との楽しい時間………。
健一は、今年も楽しい夏休みになりそうだなと思いながらも、急いで誠の後を着いていきました。
今日も誠と二人、朝から山に入って虫取りに行こうとすると、健一と誠は祖父の呼び止められました。
「健一、誠、今日は絶対に川に近づいてはいけないよ」
「何で?」
首をかしげる健一に、祖父は怖い顔をしていいから近づくんじゃないと、厳しい声色で言いました。
初めて見る祖父の怖い顔に健一はたじろいでしまいましたが、すぐに分かったと返事を返してそのまま誠と一緒に外へと遊びに行きました。
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