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「ごちそうさまでした」
ありがとうございました、と頭を下げると
「知ってる?女の我儘を聞くのが男の甲斐性なんだよ」
なんて、先輩は本当にずるい。
「その台詞、今まで何人の女の子に言ってきたんですか」
「君にしか言ってないよ」
「嘘つき」
空っぽのロッカー、体育館に綺麗に整列されたパイプ椅子、ひらりと舞う桜の花びら。
明日、遥先輩は私の前からいなくなる。
「遥先輩」
「ん?」
「さようなら」
ーーー さようなら、大好きでした。
さよならのかわりに 了
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