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静かな廊下に一人分の足音が響く。
チ、ヨ、コ、レ、イ、ト。
パ、イ、ナ、ツ、プ、ル。
ずんずんと普段より大きな歩幅で進んでいく。
グ、リ、「なにやってるの」
声が聞こえてきたほうに顔を向けると、
「あ、遥先輩こんにちは」
そこには怪訝そうな顔をした遥先輩がいた。
先輩とは去年の体育祭の応援団で一緒で。
私の指導係、詳しくは私と私の友人と少年Aの指導係をしてくれたふたつ上の先輩である。
ちなみに少年Aと言うのは同じ組の「教室まで聞こえてきたけど、声」
「静かな所って、なんだか無性に大きな声を出したくなりませんか」
「ならない」
「…… じゃあ、ペンキ塗りたての所に指を「やらない」
「横断歩道の白線「しない」
「もうちょっと言わせてください」
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