愛してる。

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武志―――― 確かにアイツはいいやつだ。面白いし優しいし、文句無しに俺の親友だ。 だけど… 美由紀の事を最初に好きになったのはこの俺だ。アイツにもその事は話したし、俺の事を親友として応援してくれると確かに言ってくれた。 なのに… いつの間にか、アイツはするする美由紀にすり寄って、ちゃっかり恋人の座を射止めた…アイツは俺に謝った。親友の立場から俺は許すしかなかった。 でも… だからと言って、俺が美由紀を好きな気持ちは消えないよ。手が届かなくなったけど…諦めようとも思ったけど…毎日、美由紀は相変わらず俺の目の前にいるんだぜ。 だから… 決めた!!あの島は禁忌の島だ。じいちゃん、父ちゃんに子供の頃から、その恐ろしさを聞いている。何がいるのかも…だから俺は何かしら理由を付けて、島には降りない。美由紀が決めたことだ、アイツは従うだろう。明くる朝俺が迎えに行って…アイツらが無事に戻って来たら、その時は今度こそ…アイツと美由紀を祝福しよう。 もし、生きて…帰って来られたら
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