9人が本棚に入れています
本棚に追加
「良い子のみんな、お久しぶりね!あたしのこと覚えているかな?そう、あたしの名前は愛と平和と緑の戦士ヤオレンジャー、今日も怪人相手に、バイト…じゃなかった…正義の任務を遂行中です!」
「なにあの子、独り言を街中であんな大きく喋ってるわ。」
「気味悪いな、関わらないように早く逃げよう…。」
(うう、監督さん、お兄ちゃん、いくらリアリティを追求するからって、なにも隠し撮りする必要あるの!?私、また変な目で…。)
あの子、人目も気にせずに、堂々と芝居の練習をしているよ。若いうちから、好きなことができて、うらやましいなあ。僕は、高校生の時分には、すでに諦めていたからなあ…。あの夢を…。
「ヤオレンジャー、近くに怪人が出たんだ、すぐに来てくれ!怪人は人質をとっているらしい。」
「海斗…じゃなかった…、ウオレンジャー、わかったわ!いっしょに怪人を倒しに行きましょう!」
(うう…、これは芝居よ、芝居…。周りの目線なんて気にしないわ…。緑子、スイカをかぶるのよ…。)
「やーい、青汁女!」
「おい、コラ!青汁女って今言ったやつ出てこい!あっ、待て~!」
最初のコメントを投稿しよう!