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「お待たせ。ハンバーグできたよ~」
「おお~! うまそう~いい匂い」
圭介の座るソファの前のローテーブルに現れたのは、デミグラスソースがかかった大きなハンバーグ。付け合せの茹でたブロッコリー、にんじん、焼きトマトが彩りを添えている。「ご飯はお茶碗の方がいいよね」と言いながら、聖志は炊きたての御飯をお茶碗に装い、飲みやすいようにマグカップへ入れたコーンスープと一緒に運んだ。
「わー、すごっ! 豪華っ! ってか、なんコレ! トマト焼いてあんじゃん! おっしゃれだねぇ~」
圭介はハンバーグを見て、目をキラキラと輝かせた。
「意外とうまいんだって」
「へーー」
「でも、ローテーブルだと飯食べにくいだろ? ハンバーグも柔らかいから箸で食えばいいけどさ」
「うん、いいよ。下に座るし」
よいしょと腕で身体を支え降りようとする圭介。
「ちょっと待て」
聖志はローテーブルを前にずらし空間を開けると、圭介が絨毯の上に直に座れるように身体を支えた。
「あ、ありがと」
「腕、肩に回して。ギブスしてる方で踏ん張るなよ」
「うん」
聖志の肩をがしっと掴んで、腰を浮かせる圭介。そのまま片足で体重を支えながら絨毯へとソロソロと降りようとすると、圭介の足がズルッと滑った。
「うお!?」
「おっとっ」
勢いよく落ちそうになった体を、聖志は咄嗟に両腕でガシッと抱き留めた。
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