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「ン……!」
女の子に化けていることも忘れて。
思わず自分から強引に男の唇を塞いだ。
「見ろよ」
「すごいな」
まわりがみんな
注視して口笛吹くぐらい熱烈に。
「和樹……」
「キキだよ」
首根っこを抱き寄せて
ワンピースから伸びる足を絡める。
「ショコラムースを」
「本当に?」
「うん。甘くてロマンティックなのがいい」
僕が言うと
やっといつもの笑顔で微笑んで。
「オーケー」
「ラズベリーソースも添えて」
「たくさんね」
九条さんはデザートのタワーから
ショコラムースを取り分けた。
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