episode190 Take Me Higher②

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下界が豆粒ほどに見える 窓辺のソファー席に並んで腰を下ろすと。 「ねえ、食べさせてくれる?」 「もちろん」 「ラズベリーソース塗ってもいいよ」 「どこに?」 「メイクしなかったもん。僕の唇にさ」 僕らはどっぷり 2人きりの世界に浸った。 ひんやりとした銀のスプーンで 真っ赤なソースをすくって 「――動かないで」 九条さんが僕の唇に塗りつけてゆく。 「キキ」 「なあに?」 「君って最高だ」 だけど――。 「アン……」 「もう一度塗らなきゃ」 唇を寄せて すぐに舐めとってしまうんだから。
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