episode190 Take Me Higher②

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「ま――それなら今と変わらないか」 言えば 黒いドレスの裾からのぞく 光沢のある絹の靴下に 「かもね」 よこしまな美しい指先が伸びてくる。 「ン……」 たっぷりと撫で上げるように 膝までたどり。 「どんな君も本当に可愛いよ」 腿の上で優しく円を描く。 長い睫毛。 牡鹿のような瞳が 釘付けになって僕を見つめる。 「――敬」 思わず僕は名前を呼んだ。 「もっと僕と遊びたい?」 物欲しげな指先を握ると 「……ん」 小さく答えて 九条さんは無垢な少年のように頷いた。
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