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昼間の――ウサギのリンゴの仕返しかもしれない。
「う、うん……」
平気な顔して食べられるわけないのに。
僕は促されるまま震える手で
ショコラムースの皿とスプーンを手に取った。
「お口を汚すなよ」
滑らかな肌が僕の頬を掠め
耳元に低く囁く。
と――。
足の間で器用に手首を翻しながら
「ン……アンッ……」
ショコラムースを何とか口に運ぶ
僕の唇を――。
「汚すなってば」
九条さんは時折
支配的に塞いだ。
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