episode190 Take Me Higher②

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「で、何のパーティー?」 「さあね」 地上70階の豪奢なラウンジには 生バンドの演奏と美味しそうなご馳走が並ぶ。 「とにかく、今夜僕らが楽しむためのパーティーだ」 いつになく楽観的な九条敬は ウエイターから受け取ったグラスを 一つ僕に回して笑った。 「だけどお忘れ?」 「何?」 「あなた自分が妻帯者だってこと」 「そうだった」 本当に今の今思い出したみたい。 切れ者のくせにどこか天然なんだ。 「キキと遊んでちゃまずいんじゃ?」 それでも 九条さんはあたりを見回すと。 「平気さ――知った顔はいない」 グラスを合わせて 理想の女性キキと乾杯した。
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