episode190 Take Me Higher②

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「ねえ、ハニー。何もそこまでしなくていいんだよ」 僕は猫撫で声で九条さんをいさめる。 「僕は十分楽しいし――君は十分すぎるぐらい魅力的さ」 ここらへんで 先走る純粋な彼氏を止めないと。 「でも僕だって君の願いを叶えたい!」 「ならあっちに座ってショコラムースでも食べよう?ね?」 「でもこんな時、征司くんなら――」 えらいことに なりそうだったから。 「九条さん……」 「彼ならきっと君が満足する方法を思いつくのに」 26歳の完璧な紳士が 「そんなこと――」 「僕は駄目だ」 ふてくされて。 いじらしい。
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